自作真空管無線機用の高圧電源に使用するトランスを製作しました・・・といっても、これが第二次試作で、一回目は失敗、場合によってはもう一回試作が必要かもしれない。参考になるかもしれないので・・・作りたいと思う人はそんなにいないと思うけど・・・最後まで読むとやる気なくすと思うが??・・・作り方を以下に公開します。
A high voltage transformer in a power supply for a home brew vacuum tube radio has been made...it is a second trial...a first trial failed...and a third trial will be needed...?
参考のために高圧電源の仕様を以下に示します。
A specification of a power supply is as follows.
Input voltage: 12 Vdc
Output voltage: 250 Vdc 50mA
この電源に使うトランスの仕様は次のとおりです
A specification of a transformer is as follows.
Core: T106-2
Primary winding: 20t
Secondary winding: 400t
まず、次のものを準備します。
Make preparation for winding.
瞬間接着剤を使って要所要所で線材を固定します・・・これをやらないと、とっても400ターンも巻けません。層間の絶縁や線材の補強にはテフロン樹脂系のバルカーテープを使います。それに巻線補助具として3Φぐらいのビニール電線を用意します。
Adhesive (fast type), Valqua tape (PTFE), Thick plastic wire...etc.
0.2Φのポリウレタン被覆電線16mを17cmぐらいのビニール電線に丁寧に密巻きします・・・これをやっておかないと、途中で線がこんがらがったり、断線が起こります。
A #32 insulated electric wire (16m long) is winded on a thick plastic wire (17cm) .
巻線補助具を使って、コアに電線を密巻きするんですが、浮遊容量を減らすために20ターン毎に2ターン分のスペースを取って分割巻します。層間はバルカーテープを巻いて絶縁しますが、一層にたかだか百数十ターンしか巻けないので、400ターン巻くのに4層は必要です。
Make space every 20t for reduction of stray capacitance, and wind a valqua tape between layers
for insulation.
二次巻線が巻き終わったら、最後に一次巻線として1Φのポリウレタン被覆電線を20ターン巻きます。これで完成ですが、巻線は結合度を良くするためにコアの全周に均一になるように巻きます。ここまでの工程、慣れていても丸二日はかかります・・・不器用な人、目の悪い人、精神的に不安定な人やめたほうが良いです・・・発狂します!!
Finally a #18 insulated electric wire is winded for a primary winding...I needed 2days to wind wires.... it's an awful work !!!
冗談はさておき、出来上がったトランスのパラメーターを実測しました。
詳細は、割愛し結果だけを示します。
Parameters of a transformer has been measured as follows.
一番上・・・リーケージインダクタンスの測定で、結果は1.0uH
真ん中・・・直列共振周波数の測定で、浮遊容量の一次側換算値が12.6nF、二次側で28pF
一番下・・・並列共振周波数の測定で、等価一次インダクタンスが7.2uH
Upper picture....a leakage inductance = 1.0uH
Middle picture....a series resonance frequency = 1.42MHz....stray capacitance 28pF
Lower picture....a parallel resonance frequency = 530kHz....primary inductance 7.2uH
であることが分かりました。これに一次二次の線材の抵抗を加えて、トランスを等価回路で表すと次のようになります。
An equivalent circuit of a transformer is as follows.
トランスの一次と二次の結合度は0.88・・・ま~、アマチュアの作ったものはこんなものかと・・・
トランスの浮遊容量が28pF・・・大きいようにも見えますが、400ターン巻いたにしては上出来か・・・
一応、シミュレーターに入れて動かしてみましたが200kHzのスイッチングで動作することは確認しました。
肝心の高圧電源がうまくいくかは、今後の楽しみ・・・大惨事、いや第三次試作も必要かな~??
A coupling factor is 0.88....good number ? by an amateur....
28pF of stray capacitance ....big or small ? though 400 turns of winding.
A next step is to install it in a high voltage power supply...... A third trial will be needed or not...??