I make a report of diffraction caused by mountain ridges in ham radio New Year Party on Jan. 2nd, 2013.
日時:平成25年1月2日
運用場所:群馬県吾妻郡草津町草津運動茶屋公園道の駅
北緯36度36分53秒
東経138度35分26秒
海抜1232m
(注)GPSでの計測による
使用機器:ICOM ID-31(430MHz帯 FM 5W)
アンテナ:付属ホイップ
Date: January 2nd, 2013
Operating Point: A road side rest area in Kusatsu town, Agatsuma gun, Gumma prefecture.
36.36.53N
138.35.26E
1232m above sea level
Rig: ICOM ID-31 (430MHz FM 5W)
Antenna: Whip
交信できた地点を以下に示します。
緑のマークが交信できた地点で、赤のマークは受信のみで交信に至らなかった地点を示しています。
Green marks show 2way contact points from a blue mark (Kusatsu town).
Red marks show points from where signals were received at a blue mark.
これらの交信のうち代表的なケースについて、山岳回折の分析をしてみました。
I analyze diffraction caused by mountain ridges about typical cases of contacts.
1)高崎市のケース
地図ソフトのカシミールを使って見通し判定をすると次のとおりです。
A case about Takasaki city
1回の回折で電波が届いており、安定な通信が出来ることがわかります。このことから、群馬県南東部の高崎市、藤岡市、伊勢崎市あたりとは榛名山の稜線による1回の山岳回折によって良好な通信ができると言えます。
One diffraction and stable communication.
2)行田市のケース
同様に見通し判定をすると次のとおりです。
A case about Gyoda city
1回の回折で電波が届いており、安定な通信が出来ることがわかります。このことから、埼玉県北東部の行田市、羽生市、鴻巣市あたりとは榛名山の稜線による1回の山岳回折によって良好な通信ができると言えます。
One diffraction and stable communication.
3)堂平山のケース
同様に見通し判定をすると次のとおりです。
A case about Mt. Doudaira-san (876m)
かすかすで見通し内で電波が届いており、非常に安定な通信ができることがわかります。これは、埼玉県西部の堂平山(876m)の山頂付近に限ります。
On a line of sight and very stable communication.
4)富士見市のケース
同様に見通し判定をすると次のとおりです。
A case about Fujimi city
1、2回の山岳回折を伴うような伝播経路ですが、場所によっては見通し内になるような状況です。このことから、埼玉県南部の川越市、ふじみ野市、富士見市あたりとは状況によっては安定した通信ができると言えます。
One or two diffraction and stable communication according to circumstances.
5)松戸市のケース
同様に見通し判定をすると次のとおりです。
A case about Matsudo city
1回の回折で電波が届いており、安定な通信が出来ることがわかります。このことから、千葉県北西部の松戸市、船橋市、我孫子市あたりとは榛名山の稜線による1回の山岳回折によって良好な通信ができると言えます。
One diffraction and stable communication.
6)東京都練馬区のケース
同様に見通し判定をすると次のとおりです。
A case about Nerima, Tokyo
2、3回の山岳回折を伴うような伝播経路ですが、場所によっては見通し内になるような状況です。高層住宅の場合は見通し内通信ができる可能性があります。このことから、東京23区とは、状況によっては見通し内の良好な通信ができると言えます。
Two or three diffraction but on a line of sight according to circumstances, especially high buildings.
7)横浜市都筑区のケース
同様に見通し判定をすると次のとおりです。
A case about Tsuzuki, Yokohama city
確実に、3回の山岳回折を伴っており、電波がかなり減衰するため交信は非常に困難です。このことから、横浜市の都筑区、神奈川区、港南区あたりとは交信は非常に困難と言えます。
Three diffraction and very difficult situation because of attenuation.
上記の状況を踏まえ、運用地点を草津町から更に標高がある草津白根山(2160m)に移してケーススタディをやってみました。
I make case studies about diffraction from Mt. shirane-san (2160m) in stead of Kusatsu town.
8)富士見市のケース
地図ソフトのカシミールを使って見通し判定をすると次のとおりです。
A case about Fujimi city
電波の伝播経路が、確実に見通し内となるため非常に安定した通信ができると言えます。このことから、草津白根山から埼玉県南部とは見通し内の非常に安定した通信ができると言えます。
On a line of sight and very stable communication.
9)東京都練馬区のケース
同様に見通し判定をすると次のとおりです。
A case about Nerima, Tokyo
驚いたことに、確実に見通し内となるため非常に安定した通信ができると言えます。このことから、草津白根山から東京23区とは見通し内の非常に安定した通信ができると言えます。
I am surprised at this analysis. On a line of sight and very stable communication.
10)横浜市都筑区のケース
同様に見通し判定をすると次のとおりです。
A case about Tsuzuki, Yokohama city
かすかすで、1回の山岳回折で電波が届いており、かなりの確率で安定した通信ができると言えます。このことから、草津白根山から横浜市の都筑区、神奈川区、港南区あたりとはかなりの確率で安定した通信ができると言えます。
One diffraction and stable communication with high probability.
ニューイヤーパーティーの交信実績と地図ソフトによる分析から、1回の山岳回折を伴う電波伝搬では非常に安定した通信ができることがわかりました。また、2、3回の複数回の山岳回折では、電波の減衰が大きく、アマチュアの簡易的な設備では通信が非常に困難であることがわかります・・・ハイパワーでビームアンテナを使えば通信は可能と思われますが・・・。
最後に、更なる研究のために近いうちにまた草津町からアマチュア無線による通信実験をやってみたいと思っております・・・草津温泉にも入れますし(^O^)。
From analyses of contacts in a ham radio new year party, radio wave propagation with one diffraction makes very stable communication. And radio wave propagation with multiple diffraction makes difficult work to communicate because of big attenuation.
With the aim of further investigation, I will visit Kusatsu town again in the near future...and hot springs...(^0^)
(参考)
山岳回折が有効な周波数はその波長が稜線の幅と同程度からやや長めの周波数領域と言われています。このことから、アマチュア無線に許可されている周波数帯で言うと50MHz(6m)帯から430MHz(70cm)帯が適していると考えられます。過去のレポートを調べてみるとCB無線(27MHz帯の簡易無線)でも山岳回折の報告があるようです。
(note)
Optimum frequency bands for diffraction are 6m to 70cm about ham radio.
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